岡山県のPTA連合会が2024年度末で解散すると発表された。都道府県レベルの連合会が解散するのは全国で初めてらしい。川崎にいた頃、子ども3人がお世話になった地元川崎小学校で、最後の子である長男の5年6年の2年間PTA会長を務めた経験があったので、このニュースは目を惹いた。
解散の主な理由は役員選出の難しさや会員の学校行事への出席負担が重いとされ、会員数が減少していることが原因として挙げられていた。まぁ容易に想像はつく。今ほど少子化が顕著には感じられなかった14〜5年前の川崎(当時まだまだ川崎市は流入人口増加傾向だった)でさえ同じような課題は抱えていたのだ。まして地方であれば、会員の自然減少は避けられない上に、負担感だけが増大している(それは総数の減少と相関関係にある訳だから)のだ。既に全国的に市区町村や学校単位ではPTA解散の動きはあった。県単位はさすがに全国初なのだろうが、いずれいずこも似た経路を辿りそうに思う。根本的課題が何ひとつ解決されず、解決の糸口さえ見えないのだから。
だが、そういう厳しい現状の中で、それでも担い続けてきた役員の方々の働きには頭が下がる。川崎小学校のPTA「会長」の仕事といえば、打合せや会合で挨拶をすることぐらいで、下準備や細々したことはすべて副会長以下役員を担ってくださる──主にお母さんたちの頑張りがあってこそだった。だから役員最初の顔合わせ(都合2回経験したわけだが)では2回とも「決して積極的に役員になられたわけではない方もおられるでしょう。でもせっかくこうやって知り合えたのですから、どうせやるなら楽しく、「やってヨカッタ」と思えるPTAを一緒につくりましょう」と話したものだった。もうそんなことも通用しないだろうし、通用させてもイケナイかも知れないのだなぁ。
解散はやむなし。としても、では子どもを取り巻く環境を、一体どうやって創ってゆこうか。他人事ではない。
2024
08Sep